理想のキッチンタイマーに求める要素とその活用方法

このところキッチンタイマーが好きで、良さげなものがないか探しては買い漁っている。

キッチンタイマー」というと料理用のタイマーを思わせるが、料理に限らず生活の様々な場面にタイマーを取り入れて使っている。

キッチンタイマーの活用方法

日常のちょっとした作業のゲーム化

タイマーがあれば日常のあらゆる作業をゲーム化できる。

例えば掃除をするときや洗濯物を干すとき、タイマーをスタートしてから作業を始めれば、ただの作業が時間内に終わらせるゲームに変わる。

遅刻を防ぐ道具として

タイマーを活用しだしてから遅刻することが明らかに減った。

遅刻の原因は「家を出るのが遅れた」が大半だと思うが、 家を出なければならない時間に合わせてタイマーをセットしておけば 残された時間がどれくらいなのか可視化して常に把握できるようになる。 (いわゆる遅刻魔にはこの時間感覚が乏しい人も多いのではないかと思う。)

時間感覚を養う道具として

作業前にタイマーの時間をセットしてから作業を始めるようにすると、自然と作業時間の見積もりをするようになる。 それで実際にやってみると、いかに自分の見積もりが甘いかを思い知らされたりする。

繰り返しやっていると「この作業はこのくらいの時間で終わる」という感覚が身についてくる。 時間感覚を養う道具としてもタイマーは便利だと感じる。

事前に見積もりが難しい作業はカウントアップ(ストップウォッチ)をスタートしてから作業し始めれば良い。

リマインダーとして

リモートワークで次のミーティングの時間に合わせてタイマーをセットしておけば ミーティングまでの時間を可視化できるし、リマインダーにもなる。

ミーティングまでに必要な準備がある場合は特に便利。

学習タイマーとして

通販サイトのタイマーのラインナップやレビューを見ていると、勉強時間を測るタイマーとしての需要は大きいようだ。

最初に時間を決めて、カウントダウンされる時間を見ながら進めるだけで何だかやる気が湧いてくるので不思議なものだ。

ポモドーロ・テクニック用として

自分はやっていないが、ポモドーロ・テクニックをするための道具としても使えると思う。

特に求める要素

そんなこんなでいくつかキッチンタイマーを買い漁るうちに、自分がタイマーに求める要素がはっきりしてきたので書き出してみる。

  • 各ボタンの配置が直感的で分かりやすいこと。
  • 液晶の文字の視認性が高いこと。
    • 液晶が小さすぎないこと。
    • 液晶の文字が薄すぎないこと。
    • 視野角が狭くないこと。
  • テンキー、もしくは 10秒・1分・10分 のボタンがあること。
    • 次点で 5分・1時間 あたりのボタンがあれば尚良い。
    • 例えば1秒ボタンと1分ボタンしかない機種の場合は...
      • 50秒の設定をするのに1秒ボタンを50回も押さなければならない。
        • 10秒ボタンがあれば5回、テンキーであれば 5 → 0 の2回で済む。
      • 10分の設定をするのに1分ボタンを10回も押さなければならない。
      • 60分の設定をするのに1分ボタンを60回も押さなければならない。
    • 連打しなくても長押しできる機種もあるが、面倒なことには変わりない。
  • 電源のオン・オフの概念がないこと。
    • 物理タイマーに求めるのは単純さであり、取りうる状態は少ないほうが認知コストが下がって良い。
  • 最後のタイマーの設定時間が記憶されること。
  • 10秒程度でアラーム音が自動停止すること。
    • 音が鳴り続ける仕様だと料理中に手が離せない場面など困る。
  • マグネットが付いている場合は、マグネットの強さが十分であること。
  • 置いたときに本体が安定すること。
    • 底に滑り止めのゴムが付いていれば置いた状態で片手操作しても滑らず good。
  • モードが複数ある場合、モードの遷移が複雑すぎないこと。
    • 時計モード・タイマーモード・アラームモード・カウントアップモードなどが全部入りで、それらを一つのモードボタンで順番に切り替えるような機種も存在する(参考: キヤノン クロックタイマー CT-40)。
      • 一つのモードに固定して使う前提の運用であればそんなに気にする必要はない。
  • 各ボタンが押しやすいこと。
    • ドリテック製のタイマーはボタンの反応が悪い機種が一部存在する。
      • カスタマーレビューなどの情報を参考に判断するしかない。
  • カウントアップ機能が搭載されていること。
  • アラーム音量が大きすぎず、小さすぎないこと。
    • ボリューム調整機能があれば good。
  • 100分以上のタイマー設定に対応していること。
    • 99分以上の設定ができる機種は少ない。

必須ではないけどあると嬉しい要素

  • 時計が付いている場合は、24時間表記ができること。
  • ボタンを押したときの操作音があること。
  • タイマーをカウントダウン中であることが視覚的に分かりやすいこと。
    • 例えば時と分の間の : が点滅するなど。
  • 電源がマイナーなコイン電池ではないこと。
  • 時間が来たときに光って知らせてくれること。

おすすめのキッチンタイマー

上記を踏まえて便利だと感じたキッチンタイマーをいくつか紹介する。

ドリテック 見やすい学習タイマー T-593WT

シンプルにタイマーとしての機能がまとまったタイマーだと思う。

  • 液晶が大きく、文字もはっきり濃い表示で視認性が高い。(この点は所持しているタイマーの中で最も優れるポイント)
  • 底面の四隅にゴムが付いており、片手操作時も滑らない。
  • スタート・ストップボタンが大きい。
    • ボタンの感触は固めでしっかり力を入れて押し込む必要があるが、許容範囲内と感じた。
  • 時間がくればボタンが点滅してお知らせしてくれる。
  • 10秒・1分・5分・10分と使用頻度が高そうなボタンは一通り付いている。
    • 小さい順から大きい順に直線的なボタン配置ではなく、ジグザグな配置になっているので若干の分かりにくさはある。
  • 誤操作防止のキーロック機能やミュート機能が付いており、持ち歩いて使う用途でも使える。
  • 時計の24時間表記はできない。

参考にした紹介動画:

www.youtube.com

無印良品 ダイヤル式キッチンタイマー TD‐393

マグネットで貼り付けることを前提にしたデザイン。

ダイヤル式で回した時のクリック感が程よく軽快。ダイヤルを1クリック回せば10秒単位で増減するので、数分までの設定であれば苦にならない。むしろボタン式より手早く設定できるとも感じる。

START/STOPボタンとRESETボタンもしっかりとしたクリック感があって良い。

そのシンプルなデザイン通りの直感的な操作性。

キッチンタイマーとしては約2000円と少し値がはるが、名作だと思う。

冷蔵庫に貼り付けておくならこれを選ぶ。

ドリテック 時計付大画面タイマー T-566

画面が大きくてボタン配置も使いやすく、無難に実用性が高い。 キッチンタイマー沼にはまりだしたきっかけの製品。

  • 2秒・15秒・60秒の3種類からアラームの長さを設定することができる。
  • マグネットは本体がずり落ちない程度には強く必要十分。
  • ボタンはカチャカチャした感じで、押したときの反応は若干悪い。
  • 液晶の視野角は狭め。

ドリテック 勉強タイマー タイムアップ T-584WT

勉強用に特化しており、多機能かつ安価でコストパフォーマンスに優れる。

  • 199時間59分59秒までタイマー設定ができる。
  • 押しやすい大きな「START/STOP」ボタン。
  • 誤操作防止のキーロック機能やミュート機能が付いており、持ち運んで使う用途にも向いている。

キヤノン クロック&タイマー CT-40 (廃番)

このタイマーは上に書いた求める要素とは相反するところも多くあるが、それでも特に好きなタイマー。

リモートワークに無くてはならない存在。主に次のミーティングまでの時間を可視化するのに使っている。

一般的なタイマー製品には無い特筆すべき特徴がいくつか備わっている。

  • 9時間99分99秒までタイマー設定ができる。しかもテンキーで!
    • この時間まで設定できる機種は数少ない。
    • 少ない手数で幅広い時間の設定ができる。
  • 1時間以上のタイマー設定を分単位ではなく時間単位で設定できる。
    • 例えば1時間30分で設定したい場合は、90分ではなく 1:30:00 と自然に入力できる。
  • QUICK ボタンが付いており、QUICK ボタンと数字ボタンを押すだけで1分〜9分のタイマーを開始できる。(わずか2操作)
  • デザインが白基調で綺麗にまとまっている。
  • キヤノンがタイマーを作っている意外性。(知らない人も多いのでは)

機能的にシンプルとは言えないが、唯一無二の特徴を持ったタイマーだと思うので、気になる人は中古で探してみて欲しい。 (後継機の CT-50 ではテンキーが無くなってしまった...)

おすすめしないキッチンタイマー

ドリテック キッチンタイマー テンキータイプ T-544WT

テンキーなのは良いが、液晶の視野角が狭く視認性が低いのが致命的だった。

スマートフォンでは駄目なのか?

スマホのタイマーアプリも便利だが、タイマーは専用の独立した道具であるほうが便利だと思う。

スマホは時間経過で画面が消えてしまうが、常時タイマーの残り時間を確認出来るか出来ないかは大きな違いで、そもそもユースケースが異なってくる。

使いたいときにすぐタイマーをセットして使えないのもデメリット。

最初にスマホのロックを解除する → アプリを起動する、の2ステップが必要になる。

勉強などの用途であれば集中を妨げるスマートフォンに触れる機会は少ないほうが良い。

スマートウォッチでは駄目なのか?

キッチンタイマーにはない以下のような利点があるので、用途に合わせて併用している。

  • 声でタイマーセットできる。
  • 振動で教えてくれる。
  • 常に手元にあって確認・操作ができる。

スマートフォンよりは気軽に使えるだろう。